グリムの絵

グリム童話の絵を堀内誠一が描いているのが新鮮だ。主人公が自分の小指を切って門の鍵穴を開けるのは民話が持つ残酷性を象徴しているが、ここでは太陽も月も人間には恐ろしくて意地悪な存在として登場する。それでも、コミカルで明るいタッチの絵が読んでいて安心感を与えてくれる。

 

こどものとも 「母の友」絵本(復刻版)』第41号(1959年8月号)

『七ちわのからす』グリム/作 瀬田貞二/案 堀内誠一/画 福音館書店