しまふくろうといえば、絵本『カムイチカプ』(藤村久和/文 手島圭三郎/絵)を思い浮かべる。この鳥がアイヌ語でカムイチカプ(神の鳥)と呼ばれるのかを知る手がかりになる。夜でも光る眼、広げた羽の大きさ、獲物を狙う執念、雄と雌の夫婦の絆…畏れを知る鳥だ…
蝉の鳴き声が響きわたる真夏の昼下りにとんぼの姿を見つけると少し心が軽くなる。うだるような暑さの中で秋を思わせるからだ。とんぼの生態について初めて知った。 とんぼ (かがくのとも特製版) 作者:吉谷 昭憲 福音館書店 Amazon 『かがくのとも』292号(199…
野生の動物たちは自ら餌を求めて自由に移動する。動物園では飼育員から餌は与えられるが柵の外には出られない。大雪で柵が埋って外に出られたアザラシたちは最高の気分だっただろう。 雪の上のなぞのあしあと (かがくのとも傑作集 どきどきしぜん) 作者:あべ…
カメの餌は生肉か生魚、ペリカンの口ばしの袋にはイワシが30匹入るなど、思わず誰かに話したくなる知識が詰まっている。 月刊予約・科学絵本「かがくのとも」通巻296号 カメはおうちをしょっている どうぶつえんガイド Amazon
お父さんは羊を飼い、刈った羊の毛を毛糸にして、何と自分でセーターを編んでしまった。羊飼いにして元祖編み物男子でもある。羊の毛からどのように毛糸を作るか初めて知った。 おとうさんは ひつじかい 月刊かがくのとも 272号 作者:白根美代子 福音館書店 …
30年ほど前は、週末田植えを手伝うために実家に帰るという話を職場で聞いたことがある。今は、家の裏の田んぼでは大型農機具を使って一人で田植えを行っている。親せき隣近所の手助けも必要としなくなった。田植えの風景も変わってしまった。 『かがくのとも…
親せき以外の人たちと家族で一緒に食卓を囲む経験をしてこなかった。地域の中で一緒に食事の準備をして一緒に食べて一緒に片付ける。人間関係の煩わしさゆえこうしたことを避けてきたが、これでよかったのか? 『かがくのとも』294号(1993年9月) 『あきのか…
この絵本のように、大豆を作る過程で偶然人は豆もやし、枝豆を食べてしまったのかもしれない。一種類の種でそれぞれ食感も異なる野菜を食べられるなんて幸せだ。 だいず えだまめ まめもやし (かがくのとも特製版) 作者:こうや すすむ 福音館書店 Amazon 『…
布団干しの手伝いから始まり綿の木を育てて綿を収穫して、脱脂綿や糸、布等の身近にある綿製品見つけ出す。昔は家庭の中で教育とは意識せずに行われていたのだろう。 かがくのとも1988年11月号「わた」 作者:宮川桃子 福音館書店 Amazon
庭の草取りで一番やっかいなのはあらゆる物に巻き付くつるが伸びた草だった。しかし、くずのようなつる植物が森を守っているとのこと。最初にくずの根からくず粉を取り出した人はすごい人だ。 くず―つるしょくぶつのひみつ (かがくのとも特製版) 作者:菅原 …
本文の中に「やまのうえのしょうがっこうにかようこどもたち」とあったので、この小学校についてネットで調べてみた。 この小学校は既に募集を停止しているが、中高も併設されていて、東京にある系列の疎開校として生まれたとホームページに記されていた。 …
公園の噴水では太陽を背にして自分の影の側に虹が見える。水しぶきに日の光が当たると虹ができる。雨上がりの空に架かる虹だけでなく、どの虹もずっと見ていたい。 にじ (かがくのとも絵本) 作者:さくらい じゅんじ 福音館書店 Amazon 『かがくのとも』283号…
子どもたちにとってはひしゃくよりはスプーンのほうがイメージしやすい。カシオペア座よりもおっぱいぼしのほうが親しみやすい。 これで夜空の星に興味を持って眺めてもらいたい。 スプーンぼし(ほくとしちせい)とおっぱいぼし(カシオペア座) (かがくのとも…
厚紙でコマを作ったことはあるが人参やサツマイモ、五円玉のコマは思いつかなかった。回せる物は色の変化も楽しめる。 月刊予約・科学絵本「かがくのとも」通巻262号 まわれ まわれ つくってあそぼう Amazon
冬の野原の枯れ草をじっくり見たことがなかった。枯れ草といえども色も形も異なる。よく見るとそれぞれ花を咲かせていたときとは別の味わいがある。 月刊かがくのとも 1989年 12月号 ふゆの のはらで かれくさつみ 作者:あきやま じゅんこ 福音館書店 Amazon
つゆ草には人の思いを駆り立てる何かがあるのだろうか。ほたる草、ぼうし花、更に花の色からも青花、えのぐ花など多くの名前がついたとのこと。見つけたら私は何を思うだろうか。 つゆくさ (かがくのとも特製版) 作者:矢間 芳子 福音館書店 Amazon 『かがく…
菜の花の葉の形や茎の色にまでは目がいかなかった。それぞれの形や色の違いには気がつかなかった。葉っぱを食べる野菜「菜っ葉」の花はとても似ていて、それが菜の花だ。 なのはな みつけた (かがくのとも絵本) 作者:ごんもり なつこ 福音館書店 Amazon 『か…
赤ちゃんを生んだお母さんのおっぱいは赤ちゃんに必要な栄養分やバイキンから守る大事な物が入っている。赤ちゃんはお母さんのお乳を飲んで育っていく。 最後のページには母乳ではなくてミルクで育った子どもたちに向けたメッセージがある。 おっぱいのひみ…
アイスクリームのもとをひたすらかき混ぜて冷やすを繰り返して、果物やチョコでトッピング。子どもたちも参加できるクリスマスのお菓子作りだ。 月刊 かがくのとも 通巻261号 アイスクリースマス Amazon
どの虫の顔も何かしら愛嬌がある。仮面ライダーを思い起こさせる顔もある。虫の口やひげ、目はそれぞれの役割に応じた形をしている。生存競争が激しい世界で生き抜くためだ。 だれだかわかるかい?―むしのかお (かがくのとも傑作集 どきどきしぜん) 作者:今森…
バウンダリー(境界線)は人によって異なるし、相手が同意しているかどうか明確でない場合もある。同意の決定と確認は大人でも難しい。子どものときから意識して練習したほうが良いだろう。 子どもを守る言葉「同意」って何? YES、NOは自分が決める! 作者:レイ…
マイカー時代においても道路から追い出さずに路面電車を走らせている都市が少なからずあること(18)に少々驚いた。それだけ町の人々に支持され利用されているのだろう。車との共生は環境にも優しい。 チンチンでんしゃのはしるまち (かがくのとも傑作集 わく…
戦禍の中でも月は以前と同じように光を届けているだろう。子どもたちはどのような思いで月を見上げているのだろうか? 暗闇の中で月の光が心を癒やしてくれるのだろうか? キーウの月 (講談社の翻訳絵本) 作者:ジャンニ・ロダーリ,ベアトリーチェ・アレマー…
内海の穏やかな波しか知らないので、厳しい冬の日本海を想像することは難しい。荒れてくることを知らせるうさぎのダンスの波から白い蛇、そして龍に変身する波。そこから生まれる波の花。目を閉じて想像してみた。 ふゆのあらし 作者:野坂勇作 かがくのとも…
美しい青い空と黄色い小麦畑の風景は、黒と灰色の瓦礫に変わってしまった。 私の町に戦争がやってきたことはない。今の状況は遠い国の出来事のようにも思える。 それでも、テレビから流れる映像を自分と置き換えてみることがある。私は生き延びるために何を…
3番目の子豚のほうが狼りも一枚上手だ。狼も最後の詰めが甘い。最後に狼を鍋で煮て食べてしまうのもこの子豚らしい。兄さん豚が食べられたからという理由ではあるまい。生きていくうえで必然だったのである。 こどものとも復刻版Aセット〈創刊号~50号〉 作者…
車を運転中は信号の色を確認しているが、信号機については特に意識したことがない。そこにあるのが当たり前のような存在だ。その当たり前を維持できるのは、人知れずメンテナンスをしてくれる人たちのおかげだ。 こどものとも復刻版Aセット〈創刊号~50号〉 …
以前は建築中の現場で大勢の大工さんが働いているのをよく見かけた。建前の棟上げでお菓子をまく光景も見かけた。家造りの風景も時代とともに変化しているようだ。 こどものとも復刻版Aセット〈創刊号~50号〉 作者:M・フラック,アンデルセン,いぬい とみこ,…
狐はおだんごぱんの歌をほめて鼻の上で歌わせた。いきなり舌の上に乗せるのではなくワンクッション置いたのだ。歌をほめられて油断したおだんごぱんは、まんまと狐の計略に引っかかってしまった。 こどものとも復刻版Aセット〈創刊号~50号〉 作者:M・フラッ…
人間のテントの近くにやって来てフライパンに飛びかかって火傷したアナグマ。火傷した鼻を何とかしてほしいと人間に泣きながら唸るアナグマ。一年後この人間に出会ったアナグマは怒ったように草むらに隠れた。 こどものとも復刻版Aセット〈創刊号~50号〉 作…